目撃
2/23
水温:13度
20:30~23:00
前日とは打って変わって北からの強い風。
少し上がりかけた水温も下がってしまった。
水温計を見ようと明かりをつけると、ふと目に入ってきた。
バチだ。
僅かだが足元に何匹か打ち寄せられつつ泳いでいるじゃないか。
これが釣果に直結するわけではないことなど重々承知だが、少し気持ちが昂る。
エントリーしてすぐにあるちょっとした深みに溜まるであろう魚を意識して、
ラインとレンジを変えつつトレースするが反応はない。
この薄いバチを食べるにはどこにステイすれば効率がいいんだろう?
それとも、大量に抜けるわけではないからパターンとして成立しないのか、、
だから誰もやったないのか?
なんて、次から次へと浮かぶ疑問への答えを探すようにキャストを繰り返す。
流下物の溜まりそうな流れのヨレ、
流芯脇の流れタルミなどを重点的に攻めていくが反応は無く、
バチは諦めベイトパターンに切り替えるために小移動。
流れとブレイクが絡むポイントを釣るも、勢いを増してきた風に嫌気がさし納竿。
河川内に魚が薄いこの時期、こんな秋の釣りのような釣り方で釣れるわけ無い事は
わかってはいるものの、次の一手を見出せない。
手がかりという手がかりを何一つ拾うことが出来なかった。
行き止まり感がハンパ無い。
今年の冬も苦労しそうだ(笑)
立春
2/22
水温:15度
20:00~22:30
前日、今日と春を感じさせるような南風が強く吹き、水温も少し高め。
潮周り的にもバチが抜けるであろうエリアへ向かう。
本来なら平日のこんな時間にフィールドへ来られることは無いのだが、
夕方に予約した歯医者のおかげ?で久しぶりの平日釣行だ。
まだまだかなりの潮位で沖には出られないが、
その時間を使いつぶさに水中を観察すれどもバチの姿は無い。
少しづつ歩を進めながら、底バチまで意識したルアーローテをしてみるも何もなし。
元気よく跳ねるボラを眺めながら、今日は無いなと気持ちを切り替える。
沖に広がる広大なシャローフラットはハイシーズンなら間違いなく
ベイトを集めるだろうが、この時期はベイトもシーバスも留守のようだ。
素通りして本命のブレイクへと向かう。
風も穏やかで何をするにもやり易いが、何の反応も得られぬまま時間は過ぎた。
地形も流れもいいこのポイント。
果たしてシーバスは今ここで何を捕食しているのだろうか。
これが判らないと、釣る場所、釣り方、全てがぼやけた釣行になってしまう。
ホームとはいえ、ハイシーズン以外に徹底的に通いこむのは初。
判らないことだらけだ。
パズルの穴に一つづつピースを当て込むのやり方では時間が掛かり過ぎる。
誰かに聞いてしまう手もあるが、それは何か違う気もする。
もちろん難解な問題に対して、まずは正解を知り解き方を覚えるやり方もある。
釣りに何を求めるのかで、その道のりも方法も違う。
結果? プロセス? その両方?
それとももっと別の何かだろうか。
で、俺は?
再びの別れ
2/11
水温:11度
18:00~20:00
冷たい北風と前日雨のせいか随分と水温が下がった。
水温の割にいつもよりボラが多いのは雨後だからだろうか。
下流域へとエントリー。
潮は小さいが行ける時に行っとこうと上げを撃つ。
既に潮位は高いのであまり時間はない。
ボトム~中層域に絞って集中する。
そこそこの頻度でベイトにルアーがぶつかる。
感触的には大きめのボラか。
シーバスのベイトにはなっていないだろうが、無いよりはマシ。
ルアーをミニエントへチェンジして数投。
しっかりとしたバイトに思わず即フッキングしそうになるところを、
一拍おいてスイープ気味に合わせる。
バイブでカウンター気味に即合わせすると外れ易い気がする。
激しく走るわけでもなく、ヌラっとしたファイト。
アフターのソレに近かったのだが、寄せてみるとまさかのボラ。
銀色の魚体に一瞬でも喜んでしまった自分が恥ずかしい(笑)
このミニエント、それなりにピンチもあったがロストする事もなく、
随分と長く手元にあるなと思った矢先に根掛かり。
あれこれと手を尽くすも外れる様子もなく、
最後の望みでラインを引くとあえなくラインブレイク。
このパターンで根掛かりロストって多い。
一瞬の気の緩みがそうさせるのか。
余計なことを考えた途端にバラてしまう現象によく似ているなぁ、
なんて思いつつ、後味の悪さだけを残して終了。
飛翔
2/8
水温:13.5度
23:00~01:00
このところ日中に南風が吹く日が続いたせいで少しだけ水温が高めだ。
今夜もソコリにかけてお目当ての場所で先日の再現を目論む。
夜半にけて風向きが変わるり風が強くなる予報だったが、その通りになってきた。
立ち位置を変え、ルアーを表層からローテーションしなおすの繰り返し。
ソコリの時間に近づき、エリアの立ち位置もくまなく撃った。
さてどうするかと思いながらキャストした瞬間、
ノットがいつもより強めにガイドに触れた気がした。
刹那、ロッドティップから抜けていく質量感。
そう、まさかのキャスト切れ。
なんと先日のヒットルアー、フラペンシャローは自由を手に入れた。
やっとルアーボックス内でのポジションを獲得したのに出てゆくのか。。
拭いきれない失意とかじかむ指でノットなんぞ出来るはずもなく、即撤収。
これ食って温まりたいぜ。
練習
釣りに練習という概念があることを知ったのは、
遥か10年以上前にバスプロとしてトーナメントに参戦するようになってからだ。
厳密にいうとプロになる前、トーナメントへ参加するようになってからか。
試合で湖上に浮くとき以外は、必ず課題や目的をもって釣行した。
それは魚の探し方だったりルアーの操作の仕方、操船と言ったテクニカルな部分や
自然の変化を敏感に感じて対応する、いわゆる釣り感的なきわめて感覚的なことまで。
数年前からフライフィッシングを始めた。
驚くことにこの釣りは、フィールドに立ち釣りを始める前に
まずキャスティングの練習が必須となる。
そう、まず練習ありきなのだ。
フライを始めて5年目になろうかという今年、師匠から1本のロッドを預けられた。
バンブーロッド。
今年の課題らしい。
趣があって、こんな竿を使っていたらいかにも手練れのアングラーっぽくて恰好いい。
もちろん「扱えれば」の話なのだが。
非常にトルクフルだが重く、ナローテーパーでスローなアクション。
ここにはキャスティングが上手くなるための要素たくさん詰まっている、、らしい。
実際に振ってみるとビックリするくらい重く、腕が疲れる前に握力が限界を迎える。
練習でみっちり振ると、1時間で握力、我慢して2時間振ると肩が痛くなる(笑)
ベロンとした感触の竹竿は、カーボンに慣れた今の自分のキャスティングでは
全てが早すぎるし、雑すぎるようだ。
が、ときどき何かが噛み合っていい振りができたとき、
力強く出ていくラインと鮮やかにターンするリーダーは爽快で病みつきになる。
全てか、なるほどな、と。
この再現率を高めるために、今週末も練習に行こう。