Gold vein

一攫千金 いつか金脈を掘り当てようとフィールドを徘徊するアングラーの備忘録です

そして最後の夜

またしても絶好の潮回りに雨。

 

先日まで釣れていたパターンも雨と共に終了した。

河川内からはエイも抜けて、見かけるのはフグばかり。

当然ながらあれほどいたアミも消失した。

 

また降り出しに戻ってしまった。

 

河口は刻々と形を変えて、また新たなスリットが海へと向けて伸びている。

最後の潮回りに向けて新たな可能性を探そうと夜のソコリでエントリーするもの、

今まで浅かったウェーディングルートは潮が高くて使えないようだ。

スリットに向かって10歩目で諦めた。

 

もう打てる有望なポイントは2箇所しかない。

 

今夜、河川内は外そう。

そう思って最も淡水の影響を受けにくいもう1つの場所へ向かった。

こうなるともはや肝属川ではないな、、

 

比較的エントリーしやすい場所だけど、小雨混じりのこの天気。

深夜の時間帯ってことも手伝って誰もいない。

 

おおよその地形は把握しているが細かい変化までは分からない。

ナイトゲームの1投目からバイブってのは気が引けたけど、

信頼のキックビートを先発に選んだ。

 

出来るだけフルキャストして地形変化を探るが、

そのセンシングを邪魔しようとバイブへ盛んにチョッカイを出してくる奴がいる。

キビレだ。

フックアップこそしないけど、その特徴あるバイトでわかる。

 

やはりこっちの水が甘いか。

掛けてしまいたいのをグッと我慢してひたすらセンシング。

頭の中におおよその地形図が出来上がってきたところでハニトラへとチェンジ。

 

この場所は潮の干満に関わらず流れが左右に入れ替わり、潮位が大きく上下する。

その潮がブレイク方向へ大きく吸い込まれるタイミング。

流れに乗せてハニトラをボトムドリフトする。

そのハニトラがボトムをキープ出来なくなって少し浮き上がったときに、

ガシガシっとした感触のバイト。

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いつもありがとう~


やはりキビレちゃんだ。

もうね、大好き(笑)

 

その後も同じパターンでもう1匹。

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メタリックでカッコいいぜ

潮が弛み、キビレのバイトも遠のいた。

 

さあこれから!

というタイミングで、ここからはエイのオンパレード。

フルキャストした先のブレイクに沢山へばり付いているみたい。

水深のあるところで処理すると危ないので、

それほど距離が無いなら陸に上げられる所まで行ってランディング。

 

写真のエイは座布団クラス。

幸いにも既に尻尾は切り落とされ丸く再生していた。

波打ち際でフックを外すと、目の前であっという間に砂に潜っていった。

あまりの早さにカメラを出すのも間に合わずに、撮れたのはこれ。

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分かりにくいけど、見えるかな?


ソコリの潮位は高いのに上げるスピードはさすがの後中。

エイと戯れていたらあっという間にチャンスタイムは終了した。

残すは明日、いや、正確にはもう今晩だけか。

 

翌日は昼過ぎに友人からの連絡で目が覚めた。

今しがた中流域でセイゴ、フッコクラスだけとそこそこ釣れたと言う。

また何か状況が変わってきているのかもしれない。

下流の魚っ気の無さを思うと悩ましかったが、最後の夜はやはり川で撃つ事に決めた。

 

決意のもと例のスリットを何度となくトレースする。

しかし静かに潮は満ち、最後の夜も何事も無く終わりを告げた。

 

終わってしまった。

とうとうカワヌベを釣ることは出来なかった。

 

残念ではあったけど、不思議と満たされていた。

いま自分にできる事はやり切ったからだろうか?

 

ただ純粋に楽しかったな。

また来年も来よう。

 

それまではお預けだ。